左ききのエレンを読んだ

左ききのエレンを読んだ

会社のHPに書く事ではないけど、「左ききのエレン」ってweb漫画を読んで久々に泣きまくったので、ちょっと庭の話ではないけど長々と書かさせて下さい!でもなぜ家業から独立して庭屋六花を始めたのか、なにを目指しているのかに繋がってくる話もあります。

まずは、なにその漫画?
って所からの説明です。ネットで無料公開していた素人が書いた漫画で、今はアマゾンとか色々なサイトで公開&販売してます。絵が物凄く下手で最初はまったく駄目でしたが、徐々に話題になり最終回にはツイッターのトレンド入りするくらいの勢いです。今は、ジャンプ+とか色々なスピンアウト作品が作られたりとマイナーだけどいい作品なんです。ジャンル的には、仕事を題材にした大人向け少年漫画って感じです。主人公は、凄腕デザイナーになるのが夢の広告代理店のデザイナーです。エレンは高校の同級生の天才画家、他にもアクの強い業界の人が沢山登場します。ストーリーは、夢を追いかける主人公が色々な人とぶつかりながら、自分の夢を追いかけ成長していく物語。
「天才になれなかった全ての人へ」ってキーワードがたびたび登場するんですが、作者が作品を通して皆に伝えたかった、どうしても言いたかったこと、なんで描いたのかがこの一言で表現されてます。最初は意味がわからなかったし、上から目線で好きではなかったけど、読み進めるうちにわかるようになります。特に最終巻の10巻は圧巻!とにかく熱い!説得力がある!心から泣けた。

作者のかっぴーさんは、自身も広告代理店に勤務した経験もあるそうで、実体験に基づいているであろうエピソードが多いです。理想と現実の壁、仕事の理不尽さ、自分のふがいなさなどなど、読むたびに心と胃に突き刺さることが満載。苦しく辛く大変な状況においても、夢を追いかけ前進しつづける主人公の姿には応援せずにはいれません!もう感情移入しまくりました。

この漫画の絵はものすごく下手なんです。けどストーリーは綿密に練られてます。時間軸や登場人物の視点を変えながら最終回にまでたどり着くのですが、絵が下手すぎるのを忘れるくらい物語の中に引きずり込まれます。漫画の描き方も商業誌とは違う所も多くて、ネット漫画と元広告代理店勤務のいい部分の相乗効果って感じがまた新鮮で新しい感動があります。

詳しい内容とかは、他にもっといい感じで表現したブログとかがあるのでそちらに任せるとして、なんでこんなに自分がはまったのかを考えてみたいと思います。
僕が若い頃は、何か凄い人間になる!って無駄な勢いだけはあるけど何者にもなれない自分がいて、何にもしていない自分がいた。植木屋になってからも日本庭園を作る作業をしながら、何か凄い庭を作る!って思ってるだけで、いい仕事が回ってこない、環境が悪いとか言い訳してました。
そんなんでは駄目だ!自分が考える最高の庭、お客様が感動してくれる庭を追い求めて、新しい活動をする為に独立し庭屋六花を立ち上げました。それからは、何が良い庭なのか、そもそも庭とはなんなのか、これからの庭とはどうあるべきなのか、いろんな事を自問自答し、作っては壊し作っては壊し挑戦を続けています。悪戦苦闘する自分、まだ何者でもない自分、まだ何も始まっていない自分がいるんです。でも、国際バラとガーデニングショーで自分が考える次の庭を提案し、少しづつですが好感触を感じてきて、ひょっとして俺ももっと頑張ったらはじまるのかも!ってことで主人公に自己投影してしまいました。
とはいえ、自分にそこまでの才能が無いのは自覚してます。そこで作者からのメッセージの「天才になれなかった全ての人へ」ってのが心に刺さりました。特別じゃなくてもいい、ただただ描け!描いて描いて諦めろ!そしたら昔の自分は許してくれる、自分を愛せるようになれる。「描けよ」って言葉が刺さりまくっています。クリエイターになりたくって芸大行った僕ですが、下手だけど毎日エンピツ持ってデッサンしてました。書くではなく描く。モチーフと向き合い自分と向き合い描く。この漫画でそんな時代の自分に出会えました。

凄い作品に出会って、感動して悔しいって思ってた自分、いつか俺も人を感動させる物を作りたいって思っていた自分、昔の僕は今の自分を見て少しは許してくれるだろうか。

庭屋六花 中川茂樹

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